●3枚目CDレコーディング編●その4

10月30日

今日はCDジャケットの写真撮影日。今回はバッタライ家で撮影することになりました。


写真を撮ってくれるのは美雅が学生時にお世話になった、スティーブソロモン(ナッシュビルテックの先生)。日本語の他に韓国語も堪能なんです。日本で英語を教えるのも夢のひとつなんだそうです。 お兄さんと一緒に本も出版しています。Good Morning Americaやその他の有名な全米ネットのテレビ番組にも出演されています。http://www.professorsolomon.com/index.html

来年は定年退職するので、現在お兄さんと共同で執筆中の本を終わらせると張り切っていました。 個人個人の撮影や5人揃ってのショット。屋内や野外で撮ったりして計250枚近くも写真を撮りました。 みんな慣れてないので、ちょっと表情が強張ったCDジャケットになったかもしれません。。。(笑)

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10月31日

レコーディング初日。朝10時に「Compass Sound Studio」へ到着!バンダービルト大学近辺にあるこのスタジオはアリソン&ゲイリーの「Compass Records」オフィスの3階にあります。

Studio entrance

とても有名なスタジオらしく、ジョンハート・フォード、カントリースターのシャナイア・トゥエイン、ウィリー・ネルソン等が以前ここでレコーディングしたそうです。 スタジオへ入ると、今日のゲストミュージシャン、デイビッド・グリアーがギターのチューニングをしていたのでビックリ! 今日の予定では彼は2時到着だったはず。。。あれ?と思いながらも「久しぶり〜!」などの挨拶をしていると、もうひとりのゲストミュージシャン、バイロン・ハウスもすでに到着していました。 彼とは初対面。。。『どんな人なんだろう?』と不安を抱いていましたが、とっても優しそうな感じの人でひと安心。。。 そして今日はエンジニアのエリックがアリソンのツアーに同行していていない為、代わりに彼の友人のエンジニア、チャッドが来てくれました。 彼がスタジオ内を案内してくれた後、早速今日の録音曲をデイビッド&バイロンと打ち合わせ。

+Byron's memo+

+Engineer, Chad+

1曲目は美雅が作った「M4」。NFBの曲の中で一番コードとリズムのタイミングが複雑な曲です。 簡単な曲構成とコード進行を渡し彼等の前で軽く演奏してみせると、彼等がすらすらメモを取り、ちょっと練習してからすぐに録音に入るのです! 今回彼はウッドベースと3本のエレキベースを持って来ていて、エレベの1つはモダンな音を出すベース。2つ目は5弦ベース。3つ目は一般的な普通のベースでした。!バイロンが私がエレベを弾くという事を皆忘れているんだよ、とも言ってました。確かに初めて見ましたね。

+Byron's electric basses+

しかも、バイロンは一回ウッドベースで合わせただけで、本番はいきなりエレベを弾いてましたよ。そんな彼等を目の当たりにしながら愕然としてしまいました。

+Practice+

今日の録音曲は全てオリジナルのインストで、全4曲。お昼前にデイビッド参加の2曲が終了しました。 デイビッドは録音中、自分のソロに納得がいかず「畜生〜!」などのような言葉を連発していました。 前回の録音でもそうでしたが頑固なまでに妥協せず完璧なサウンドを創っている姿はまさにトップミュー ジシャン。豊かな発想と表現力を魅せられ、同時にとてつも無く大きな存在を感じました。

← David Grier
帰り際にデイビッドに「美砂はとてもあなたのギターが好きでヒーローだと思っているんですよ」と話すとちょっと照れていましたが、翌日には彼が参加している「Psychograss」の最近リリースされたCDをわざわざスタジオまで持って来て、美砂にプレゼントしてくれました♪ もちろん美砂は感動して、言葉も出なかったくらいです。。。。(笑)
そして軽くランチを済ませてから、残りの2曲の録音開始。ベースをつけるのが難しいだろうなと思っていたこの2曲もバイロンはすんなりと弓などを使いながら弾きこなし、こっちが要求しなくてもすぐにその曲に合う音を出してくれる。そうしているうちにこっちもだんだん顔がニヤけてくるわけです。 彼のベースは何とも筆舌に尽くしがたい音使いや完璧なリズムで個性が出ていました。

← Byron House
スタジオには其々個別の部屋があり録音するのですが、バイロンは隣で録音していた美雅にしきりに「どうして私の事を知ってるんだ?」「私の演奏をどこで聴いたの?」等の質問攻めをしていたようです。 彼はとても不思議でしょうがなかったようですね。 2人のパパで、この日はハロウィンだった為、途中でレコーディングを中断してスタジオを抜け出し、子供達とパーティーへ行ってしまいました。 とても家族思いな彼はニッケルクリークを辞めたのもツアーが増え出し、家族との時間が少なくなったからだと言っていました。

バイロンは録音後、洋平にベースを弾かせてあげたり弾き方なども教えてくれ、自身の事などを語ってくれたりと(彼は昔バンジョー弾きだったようです)とてもフレンドリーな人でした。 トップミュージシャンでもこうして対等に接してくれた事に感激し、益々彼のファンになってしまいました。

そしてようやく20時に今日の録音が全て終了。緊張やプレッシャーそして初日という事もあり皆ヘトヘト。。。何とか4曲、無事に録音できた達成感と安心感でいっぱいでした。

〜つづく〜



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